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 「大切な仲間」  きらりん様 執筆作品

「ねえ、今から花火しない?」
「ええ、今から?もう夜中だよ」
「まあ、いいじゃない。ねえ」
「うん、わかったよ。今から行くよ」

 受話器の向こうから聞える声に私は、ふとすまなく思う。

・・・本当は花火なんてどうでもいいんだ。真里に逢いたいから。

「こんな季節はずれの花火もどうなんだろうね。」
「そんなこと・・でも、なかなかオツなもんでしょ」
 私と真里は、もう秋風が吹いているなか花火をした。
 久しぶりに心から真里とはしゃいだ。
 
 花火が終わると・・
 私と真里は並んでベンチに座る。
 夜空には・・星がきれいに瞬いている。

 真里は私の気持ちを察しているように
「ルルル・・」
 と鼻歌を歌いだす。ちょっと音程がずれている。
 私と真里は笑った。

「私さあ・・彼と別れたんだ」
「そうなんだ・・」
「でもね・・彼を責めたり・・しな・・かったんだよ」
 真里の優しい目を見ていると・・最後は言葉にならない
 涙が溢れて止まらない。
「うん・・なっちはエライよ・・」
 私は、真里の胸に顔を押し付けて泣いた。
「髪・・切りに行く?」
 真里の言葉に私は、思わず笑い出す。
「何言ってるの?私はもとから短いよ」
「ああ・・そうか。じゃあ坊主にでもしてみる?」
 そう言って・・真里はにやーと笑う。
「おい、いい加減にしろよ、真里!」
 そう言って、私は真里のほっぺをつねる。
「やったなー、なっち」
 真里もほっぺをつねってくる。
 もう、いつもの二人に戻っていた。

・・私はもう、大丈夫。真里、ありがとうね・・

「大切な仲間」(完)

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 2003年4月10日から、のべ人の方に閲覧していただきました。ありがとうございます。

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