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「新生活、スタート」 正志様 執筆作品「あれ、あの娘は‥‥確か、試験の時の‥‥」
この春から知り合いの誰もいないこの街に、引越して来て今日が高校の入学式だった。校長先生の長い話が終り、講堂から自分の教室に戻って来ると、まだ誰もがおとなしくしていた。担任の先生の自己紹介が終了し、生徒が順番に自己紹介をして行くのを、真希はぼんやり聞いていた。彼女の番が過ぎても、自己紹介は続いていた。そんな時に、聞き覚えのある声がした。あまり周囲を気に掛けない真希がハッとして顔を上げた。
これからの生活を決める事件は入学試験の時に起こった。寝坊癖のある真希は、大事な試験の日も寝坊し掛けた。慌てて試験会場に掛け込むと、持ち物を確認した。筆箱に使用しているポーチを覗き込むと消しゴムが入っていなかった。途方にくれた顔をしていると、隣に座っていた少女が声を掛けて来た。
そんな事を思い出していると、全員の自己紹介が終っていた。休み時間になったので、真希は思い切って、席を立ちひとみの席に近づいていった。
「新生活、スタート」(完) |
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