「みっちぃの『よっすぃ〜観察日記』〜ブルース・ハープ編〜」
――▽月□×日――
「見てくださいよ、平家さん!」
スタジオに入って来るなり、よっすぃ〜が叫んでる。
面白いことが始まる予感プンプンやけど……その呼び方やったら、返事はしてやらん。
「…??……!!…フレッシュ平家さん!」
「何、何、よっすぃ〜?」
大人げないと言うなかれ。
呼ばれ方というのは大切なのだ。
常に「フレッシュ平家」と呼ばれてれば、いつまでも「フレッシュ」でいられる……ような気がするでしょ?
しない?
……するの!
まぁ、それは置いといて……。
「どうしたんや、よっすぃ〜?」
「これですよ、これ!」
よっすぃ〜の手には、ピカピカのブルース・ハープ。
「それ、自分の? 買うたんか?」
「そうですよ。エヘヘ〜、良いでしょ?」
最近、この番組のコーナーで、ブルース・ハープを習ってる。
それもあって今、2人とも、この掌にスッポリ入ってしまう小さな楽器にはまってるんや。
先週までは、番組で用意してくれたのを使ってたんやけど……。
「あれ? それ…先生のと同じちゃう?」
「あ、分かりました?」
妙に嬉しそうやなぁ。
「先生が演奏してるの見て、カッケ〜!って感動しちゃったんで……」
「…あっそぅ」
よっすぃ〜って結構、影響受けやすいんやなぁ。
「でも、今回分で、もうブルース・ハープのコーナーは終わりやで?」
そう。残念ながら、きょうで最後なんよねぇ…はぁ……。
「良いんですよ! これからも家で練習するんすから!!」
「あっそぅ……」
よっすぃ〜は、番組中もご機嫌で、買ったばかりのマイ・ブルース・ハープを愛おしそうに使ってた。
あの様子やと、しばらくはブルース・ハープに凝りそうやなぁ。
実は……うちも自分のブルース・ハープを手に入れる手はずになってるんや。
番組で使わしてもろてたのを、引き取るようにもう話はついてる。
もちろん、値段は「勉強して」もろて……。
よっすぃ〜には、ナ・イ・ショ。
「みっちぃの『よっすぃ〜観察日記』〜ブルース・ハープ編〜」(完)
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